整形外科
整形外科のご紹介
概要
当院は整形外科の経験が20年以上の3人の常勤医師で診療を行っています。いずれの医師も日本整形外科学会の専門医で神奈川県内や横浜市内のいくつかの基幹病院の勤務経験を有するベテランで手術経験も豊富です。さらに日本脊椎脊髄病学会の指導医や日本人工関節学会の認定医も有しています。骨折などの外傷は言うに及ばず、脊椎や関節の病気など幅広く適切な治療に努めております。
それでは整形外科とはいったい何を治療する診療科なのでしょうか(意外に知らない人が多いのです)
その1 【外傷】
ひと昔前までは怪我すると接骨院に行くのが当たり前と思っている人が多くいました。
さすがに最近は減ってきましたが、整形外科は顔、頭、お腹を省くすべての外傷をみます。
その代表が骨折です。骨折はX線を撮るのが診断の基本がですが、いまや骨折をみつけるのはX線だけではありません。MRI、CT、最近では超音波も併用したハイテク機器を駆使して診断します。正確な診断はより良い治療につながるという事をモットーに治療に当たっています。
また外傷は骨折だけではありません。靭帯の断裂やアキレス腱断裂に代表される腱断裂など骨折以外の外傷もあります。これらの診断にもMRIや超音波などの最新機器により迅速な診断と早期の治療を行っています。どのような骨折が多いか。以下に代表的な例をあげます。
大腿骨頸部骨折
大腿の付け根の骨折で高齢者に多い骨折で有名です。立った状態から尻もちをついただけで骨折します。多くの場合痛みで歩行不能になります。受傷後早期の手術が原則です。高齢者に手術と驚かれるかもしれませんが、現在は手術法や手術器具が進歩しており、多くの場合手術翌日から離床してリハビリが始められます。
高齢者にとって長期の安静臥床は全身の筋力の低下や意欲、認知機能の低下をもたらすとともに、肺炎や褥瘡(とこずれ)などの全身合併症を併発するリスクも高まります。従いまして、なるべく元の身体状態にもどすためには受傷早期の手術とリハビリが必要になるのです。
もう一つ大事な事は退院後の生活をどうするかという問題です。高齢の場合、受傷前と同様の生活を送れるとは限りません。当院の特徴としては地域包括病棟を有しているため理学療法士、作業療法士が多く、術後のリハビリが充実している事と退院後の自宅での公的援助(具体的にいえば介護保険を活用したヘルパーさんなどの支援)の必要性を含めたきめ細かい相談も行っています。
脊椎椎体骨折
急な腰の痛みで動けなくなることはありますか?例えば何気なく植木鉢を動かした,夫の介護で体を起こし上げた,病気の大型犬を抱きかかえた,畳の境に足がかかって尻餅をついた.若いときはなんともなかった,いままでやっていた生活のなかでの何気ない動作で,急に襲ってくる怪我です.寝返りや朝ベッドから這い出る際に激しい痛みが特徴的です.救急車で病院にかかる方が多いですが,痛みをこらえながら歩いて受診される方も多くいます.
背骨の骨折は,ボキっと折れるうでの骨折とちがって,アルミの空き缶を踏み潰したようなひしゃげたつぶれ方をすることで,姿勢が悪くなり,多発すると折れ曲がった背骨になります。これを亀背と言います。
わずかな骨折はレントゲンでは見えにくい為CTやMRI検査を行って早期に診断を行います.あまりの激痛ため,寝たきりとなります.そうすると筋力が弱る,姿勢が悪化する,高齢であれば誤嚥性肺炎,床ずれが懸念されます.
コルセットで初期治療を行う一方,痛みがなかなかなおりにくい例も数多くあり,寝たきりから脱せない,起き上がれても激痛である場合があり,昔は我慢を強いられました.
当院では,そのような椎体骨折への対処法として,経皮的椎体形成術(Ballon Kypho Plasty)という手術を行っています.全身麻酔下に約1㎝弱の創を背中に二つで行います.30分ほどの手術時間です.除痛効果は速やかです.骨折椎体内に圧の強い風船を膨らませ,骨セメントを充填させ,つぶれてグラグラした背骨を安定化させることで翌日から離床を行っていきます.
下肢神経症状を合併している場合は,この術式ではなく脊椎後方固定術(ネジで固定)をとる場合があります.術後はコルセットを半年近く行い,骨粗鬆症の薬治を平行して行います.
【経皮的椎体形成術(BKP)とは】
・手術は全身麻酔で行います。
・背中に約1cmほどの切開を2か所加えます。
・手術中は、レントゲンの透過装置を使用して、処置を確認しながら行います。
【図】
② 椎体の中に挿入した風船を徐々に
膨らませていき、圧し潰れた骨を
持ち上げて、できるだけ骨折する
前の形に戻します。
その2 【脊椎の病気】
脊椎の病気といっても、脊椎には主に頸椎、胸椎、腰椎とあり部位によって症状などが少しづつ変わってきます。なかでも腰痛は一番頻度が多く整形外科の外来でも一番多い病気です。
原因の多くは筋肉の疲労や脊椎の変形によるもで、痛みは一時的かもしくは緩和していきます。
痛みが続く場合は先にも述べましたが、背骨が骨折していたり、ごく稀ですが背骨に腫瘍ができていたりする場合があります。当院はMRIがあり、いつでも迅速に背骨の精査が可能です。MRIは脊椎の病気の90%程度早期の診断が可能です。当院外来は経験豊富な脊椎専門医がいることで、正確な診断と適切な治療を行っています。代表的な脊椎の病気をあげてみましょう
腰椎椎間板ヘルニア
一般の方で聞いた事が多い病気と思います。坐骨神経痛の代表的な病気で、腰痛や下肢痛、下肢のしびれなどが主な症状です。
MRIでほとんど診断がつきます。昔はヘルニアを見つけると直ぐに手術をしていましたが、
現在はほとんどの場合、薬や注射でよくなります。
それでも中には痛みがどうしてもとれない患者さんや、早期社会復帰を望まれる場合などは手術を行っています。
腰部脊柱管狭窄症
これも又非常に多い病気です。中高年に多い病気で、歩くと下肢に痛みが出たり、しびれたりして長距離を連続して歩くことが出来なくなります。主な原因は腰椎で脊柱管という神経が通っている部位で骨や靭帯が加齢により太くなり、神経が圧迫されるようになるためです。
この病気もMRIを行うと、ほとんど診断がつきます。症状が軽い場合は薬で十分症状は改善します。薬で十分な改善が得られない場合はブロック注射なども行います。それでも日常生活や仕事に支障がでるような痛みがある場合は手術も行っています。
その3 【関節の病気】
人生100年時代と言われるようになりました。多くの癌も治せるようになり寿命ものびてきましたが、いくら寿命がのびても腰痛や関節痛が原因で自力での歩行が困難になり日常生活においても介護が必要になる事があります。
健康寿命という言葉もマスコミなどで一般の方にも浸透しつつあり、ご存じの方もいられるのではないでしょうか。健康寿命とは介護なしで生活できる期間です。男性で約71年、女性で74年です。今の女性の平均寿命は女性が86歳ですから、人生の最後の12年間は誰かの介護が必要になるという事です。介護が必要になる原因は色々ありますが、中でも関節疾患が11%も占めます。
寿命は延びても痛みで歩けなくなったり、日常生活が自立不能になると生活に意欲がわかなくなります。膝の痛みでデパートに行けなくなった。友達と旅行に行っても、膝が痛くて皆についていけず、気兼ねして行かなくなった。こういった類の話は患者さんからよくお聞きします。
こういった状態が続きますと、外出の頻度が減り家にこもりがちになり筋力やや体力が落ちてしまいます。是非とも外来を受診され、今の関節の状態がどうなのかを知ってください。代表的な関節の病気を上げます。
変形性膝関節症
整形外科を受診される症状で腰痛に次ぐ2番目に多いのは膝痛です。中高年以降になりますと加齢や肥満などの影響で膝関節の軟骨が少しづつ摩耗して変形し痛みの原因になります。
高齢の方は年だから仕方がない、太っているからしょうがないと整形外科を受診されない方も多いです。変形性膝関節の場合はX線のみで診断が可能で、その進行具合もわかります。
初期であれば薬を飲まなくても筋力訓練だけでよくなる事もあります。またある程度進行しても膝装具やヒアルロン酸の関節内注射などで改善される場合が多いです。
それでも痛みがとれない場合は手術治療も行います。変形性膝関節症の手術の主流は人工関節置換術で早期のすぐれた除痛効果と早期の家庭復帰が可能です。膝痛で悩んでいる方はまずは外来受診される事をお勧めします。
変形性股関節症
日本人の場合臼蓋形成不全といって生まれつき大腿骨頭を支える臼蓋のかぶりが浅い人がいます。若いころは症状はなくとも軟骨の変性は徐々に進み、中年以降に発症する場合が多いです。
この病気もX線でほとんど診断がつきます。変形性股関節症の初期に診断がつけば、体重のコントロールや過度の運動の制限、股関節周囲の筋力訓練などで痛みを緩和させたり、病気の進行を遅らせたりする事も可能です。
しかしこの病気も進行してしまうと、普通に平な所を歩くのも痛みで難しくなります。そのような場合は人工関節手術が必要になります。この手術もすぐれた除痛効果があり手術前の痛みはなくなり、普通の生活(旅行なども含めた)が可能になります。痛みで悩まず、まずは当院外来を受診してください。
【その4 骨粗鬆症】
これもメディアでは散々報道されている病気なので耳にされた方も多いと思います。骨粗鬆症は何となく骨がもろくなる病気位はご存じではないでしょうか。それでは骨が脆くなると何がまずいのでしょうか。
実は骨粗鬆症自体は何の症状もないのです。それでは骨粗鬆症はなぜ問題かと申しますと、転倒などで骨折しやすい状態であるからです。
骨粗鬆症関連の骨折で最も有名なのが、先にも述べましたが大腿骨頸部骨折です。本来なら骨折しないような布団ですべって尻もちついただけで骨折してしまいます。また転倒などの外傷がなくても自分の体重で背骨がつぶれてきて痛みの原因になる事も多いです。これらの骨折も早い時期に骨粗鬆症の診断を受け対処をしていれば防げた骨折の可能性があります。
骨粗鬆症は骨密度を測定して若い人の骨密度の70%以下を骨粗鬆症と診断します。当院では最新鋭の骨密度測定機械あり骨粗鬆症による骨折と関連の深い腰椎と股関節の骨密度を測定し診断します。特に女性の場合は女性ホルモンと関連して閉経後に骨粗鬆症になるケースが多いので、ご自分の今の骨密度を知る事が非常に大事で、骨密度が低い場合、早期に治療した方が将来の骨折のリスクを減らす事ができます。60代以降の女性でご心配な方は是非とも整形外来を受診して下さい。
整形外科の病気はこれだけはありませんが、背骨の痛みや関節痛などで悩んでいる方は是非とも当院整形外科を受診されて下さい。
脊椎の病気といっても、脊椎には主に頸椎、胸椎、腰椎とあり部位によって症状などが少しづつ変わってきます。なかでも腰痛は一番頻度が多く整形外科の外来でも一番多い病気です。
原因の多くは筋肉の疲労や脊椎の変形によるもで、痛みは一時的かもしくは緩和していきます。
痛みが続く場合は先にも述べましたが、背骨が骨折していたり、ごく稀ですが背骨に腫瘍ができていたりする場合があります。当院はMRIがあり、いつでも迅速に背骨の精査が可能です。MRIは脊椎の病気の90%程度早期の診断が可能です。当院外来は経験豊富な脊椎専門医がいることで、正確な診断と適切な治療を行っています。代表的な脊椎の病気をあげてみましょう
腰椎椎間板ヘルニア
一般の方で聞いた事が多い病気と思います。坐骨神経痛の代表的な病気で、腰痛や下肢痛、下肢のしびれなどが主な症状です。
MRIでほとんど診断がつきます。昔はヘルニアを見つけると直ぐに手術をしていましたが、
現在はほとんどの場合、薬や注射でよくなります。
それでも中には痛みがどうしてもとれない患者さんや、早期社会復帰を望まれる場合などは手術を行っています。
腰部脊柱管狭窄症
これも又非常に多い病気です。中高年に多い病気で、歩くと下肢に痛みが出たり、しびれたりして長距離を連続して歩くことが出来なくなります。主な原因は腰椎で脊柱管という神経が通っている部位で骨や靭帯が加齢により太くなり、神経が圧迫されるようになるためです。
この病気もMRIを行うと、ほとんど診断がつきます。症状が軽い場合は薬で十分症状は改善します。薬で十分な改善が得られない場合はブロック注射なども行います。それでも日常生活や仕事に支障がでるような痛みがある場合は手術も行っています。
その3 【関節の病気】
人生100年時代と言われるようになりました。多くの癌も治せるようになり寿命ものびてきましたが、いくら寿命がのびても腰痛や関節痛が原因で自力での歩行が困難になり日常生活においても介護が必要になる事があります。
健康寿命という言葉もマスコミなどで一般の方にも浸透しつつあり、ご存じの方もいられるのではないでしょうか。健康寿命とは介護なしで生活できる期間です。男性で約71年、女性で74年です。今の女性の平均寿命は女性が86歳ですから、人生の最後の12年間は誰かの介護が必要になるという事です。介護が必要になる原因は色々ありますが、中でも関節疾患が11%も占めます。
寿命は延びても痛みで歩けなくなったり、日常生活が自立不能になると生活に意欲がわかなくなります。膝の痛みでデパートに行けなくなった。友達と旅行に行っても、膝が痛くて皆についていけず、気兼ねして行かなくなった。こういった類の話は患者さんからよくお聞きします。
こういった状態が続きますと、外出の頻度が減り家にこもりがちになり筋力やや体力が落ちてしまいます。是非とも外来を受診され、今の関節の状態がどうなのかを知ってください。代表的な関節の病気を上げます。
変形性膝関節症
整形外科を受診される症状で腰痛に次ぐ2番目に多いのは膝痛です。中高年以降になりますと加齢や肥満などの影響で膝関節の軟骨が少しづつ摩耗して変形し痛みの原因になります。
高齢の方は年だから仕方がない、太っているからしょうがないと整形外科を受診されない方も多いです。変形性膝関節の場合はX線のみで診断が可能で、その進行具合もわかります。
初期であれば薬を飲まなくても筋力訓練だけでよくなる事もあります。またある程度進行しても膝装具やヒアルロン酸の関節内注射などで改善される場合が多いです。
それでも痛みがとれない場合は手術治療も行います。変形性膝関節症の手術の主流は人工関節置換術で早期のすぐれた除痛効果と早期の家庭復帰が可能です。膝痛で悩んでいる方はまずは外来受診される事をお勧めします。
変形性股関節症
日本人の場合臼蓋形成不全といって生まれつき大腿骨頭を支える臼蓋のかぶりが浅い人がいます。若いころは症状はなくとも軟骨の変性は徐々に進み、中年以降に発症する場合が多いです。
この病気もX線でほとんど診断がつきます。変形性股関節症の初期に診断がつけば、体重のコントロールや過度の運動の制限、股関節周囲の筋力訓練などで痛みを緩和させたり、病気の進行を遅らせたりする事も可能です。
しかしこの病気も進行してしまうと、普通に平な所を歩くのも痛みで難しくなります。そのような場合は人工関節手術が必要になります。この手術もすぐれた除痛効果があり手術前の痛みはなくなり、普通の生活(旅行なども含めた)が可能になります。痛みで悩まず、まずは当院外来を受診してください。
【その4 骨粗鬆症】
これもメディアでは散々報道されている病気なので耳にされた方も多いと思います。骨粗鬆症は何となく骨がもろくなる病気位はご存じではないでしょうか。それでは骨が脆くなると何がまずいのでしょうか。
実は骨粗鬆症自体は何の症状もないのです。それでは骨粗鬆症はなぜ問題かと申しますと、転倒などで骨折しやすい状態であるからです。
骨粗鬆症関連の骨折で最も有名なのが、先にも述べましたが大腿骨頸部骨折です。本来なら骨折しないような布団ですべって尻もちついただけで骨折してしまいます。また転倒などの外傷がなくても自分の体重で背骨がつぶれてきて痛みの原因になる事も多いです。これらの骨折も早い時期に骨粗鬆症の診断を受け対処をしていれば防げた骨折の可能性があります。
骨粗鬆症は骨密度を測定して若い人の骨密度の70%以下を骨粗鬆症と診断します。当院では最新鋭の骨密度測定機械あり骨粗鬆症による骨折と関連の深い腰椎と股関節の骨密度を測定し診断します。特に女性の場合は女性ホルモンと関連して閉経後に骨粗鬆症になるケースが多いので、ご自分の今の骨密度を知る事が非常に大事で、骨密度が低い場合、早期に治療した方が将来の骨折のリスクを減らす事ができます。60代以降の女性でご心配な方は是非とも整形外来を受診して下さい。
整形外科の病気はこれだけはありませんが、背骨の痛みや関節痛などで悩んでいる方は是非とも当院整形外科を受診されて下さい。
特徴・特色
スタッフ紹介
医師名 | 職位 | 専門分野 | 専門医資格等 |
稲坂 理樹 | 副院長 整形外科部長 医療安全管理室長 医療安全相談室長 訪問リハビリテーション室長 リハビリテーション科 |
脊椎外科、人工関節 | 日本整形外科学会専門医 日本整形外科学会運動器リハビリテーション医 日本整形外科学会リウマチ医 日本整形外科学会脊椎脊髄病医 日本人工関節学会認定医 |
河井 卓也 | 副部長 放射線部長 |
脊椎脊髄外科 | 日本整形外科学会専門医 日本体育協会認定スポーツドクター 日本整形外科学会脊椎脊髄病医 日本整形外科学会リウマチ医 日本脊椎脊髄病学会指導医 脊椎脊髄外科専門医 |
金子 貫一郎 | 副部長 | 脊椎外科、リウマチ |
日本整形外科学会専門医 日本整形外科学会運動器リハビリテーション医 日本整形外科学会リウマチ医 日本整形外科学会脊椎脊髄病医 日本整形外科学会スポーツ医 脊椎脊髄外科指導医 |